北海道にはヒグマが生息していることで知られていますが、「なぜツキノワグマはいないのだろう?」と疑問に思ったことはありませんか。

この記事では、北海道にツキノワグマが生息していない理由を解説します。
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北海道にツキノワグマがいない理由は?
主に歴史的な地理的要因と生態的な特性が、北海道にツキノワグマが生息していない理由です。
歴史的背景
過去の氷河期には、津軽海峡が氷で覆われ、本州と北海道が陸続きになっていました。
そのため、当時は動物が現在よりも広い範囲を移動できる環境だったとみられ、本州でツキノワグマとヒグマが共存していたと考えられています。
しかし、氷河期の終わりとともに気候が温暖化し、津軽海峡の氷が溶けて海面が上昇します。
それにより、本州と北海道が分断され、動物の移動が制限されました。
この地理的な変化によって、ツキノワグマは本州側に、ヒグマは北海道側にそれぞれ分かれて生息するようになったと考えられています。
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生態的な理由
ツキノワグマはヒグマよりも体が小さく、寒冷な気候への適応力が低かったと考えられています。
また、長距離を泳ぐ能力も高くないため、津軽海峡を渡って北海道へ移動することは難しかったとみられているのです。
さらに、ツキノワグマは森林性の動物で、行動圏も比較的狭いという特徴があります。
そのため、氷期の津軽海峡周辺に広がっていた環境は、ツキノワグマが移動するには適していなかった可能性があります。
一方、ヒグマは大型で寒さに強く、泳ぎも得意です。
なので、津軽海峡を越えて北海道に定着することができました。
また、縄文時代には本州にもヒグマがいたことが化石で明らかになっています。
しかし、その後の気候の温暖化や広葉樹林に適応できなかったことなどが原因で、本州のヒグマは絶滅したと考えられています。
このように、以下の違いが、現在のツキノワグマとヒグマの分布につながったと考えられているのです。
体の大きさ
寒さへの適応力
遊泳能力
生活環境への適応
ツキノワグマは北海道にいるの?
北海道の自然界にはツキノワグマは生息していませんが、動物園や観光施設では飼育されている例があります。
代表的な施設の一つが、のぼりべつクマ牧場(北海道)です。
同施設ではツキノワグマ「ナナ」を1頭のみ飼育していますが、現在は展示を行っていません。
また、2025年9月に閉園したノースサファリサッポロでも、以前はツキノワグマが飼育されていました。
一方、札幌市円山動物園で飼育されているのは、日本のツキノワグマではなく、ツキノワグマの亜種であるヒマラヤグマです。
見た目はよく似ていますが、生息地域が異なる別の亜種として分類されています。
このように、北海道では野生のツキノワグマを見ることはできません。
しかし、時期や施設によっては飼育されている個体や、ツキノワグマの近縁種であるヒマラヤグマを観察する機会があります。
ツキノワグマの生息地は北海道以外では?
日本に生息するクマは、北海道に生息するヒグマ(エゾヒグマ)と、本州・四国に生息するツキノワグマに大きく分けられます。
そのため、北海道では野生のツキノワグマは確認されておらず、ヒグマのみが生息しています。
一方、本州と四国ではツキノワグマが広く分布しており、山林を中心に生息しています。
環境省の調査によると、日本では地域によって生息するクマの種類が明確に分かれているのが特徴です。
ヒグマ:北海道の約55%の地域
ツキノワグマ:本州の約45%の地域
このように、 また、九州にもかつてはツキノワグマが生息していたと考えられていますが、現在では絶滅したとされています。
そのため、日本で野生のツキノワグマを見られる地域は、本州と四国に限られています。
北海道にツキノワグマがいない理由まとめ
ツキノワグマが北海道にいない理由は、津軽海峡が地理的な障壁となり、ツキノワグマが北海道へ渡れなかったことにあります。
そのため、北海道にはヒグマのみが生息し、本州や四国にはツキノワグマが生息するという、はっきりとした分布の違いが生まれました。
そして、北海道では野生以外の個体だと、のぼりべつクマ牧場でツキノワグマが1頭のみ飼育されています。
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