福は内と鬼は外でどちらが先 国福鬼とは?

「福は内」と「鬼は外」のどちらが先に言うのが正しいのか迷っているのではないでしょうか?

 

 

この記事では、そんな「福は内と鬼は外はどちらが先」なのかという疑問に焦点を当て、由来や地域差、そして掛け声に込められた意味について紹介していきます。

 

 

福は内と鬼は外でどちらが先になる?

一般的には「鬼は外」が先で「福は内」が後とされています。

なぜ「鬼は外」が先になるのかは、悪いものを先に追い出し、清めたあとに良いものを招くという日本人の思想が表れています。

 

 

鬼は外

まず「鬼は外」と唱えて厄や災いを外へ追い払い、その後「福は内」と言って幸運を呼び入れることで、一年の無病息災を願うのです。

この掛け声の記録は古く、室町時代の高僧が記した『臥雲日件録(がうんにっけんろく)』にも「明日立春。故及昏景家毎室散撒豆。因唱鬼ハ外福内四字。」との記述が見られます。

 

ここから、節分の豆まきが上流階級だけでなく庶民にも広まっていたことがうかがえます。

 

 

地域の違い

また、地域によっては「福は内、鬼は外」と逆の順番で唱えられるところもあり、鬼を守り神として扱う土地では「鬼は内」と言うこともあります。

この様に節分の掛け声には、地域ごとの信仰や風習が反映されており、単なる行事の一言にも深い歴史と意味が込められているのです。

 

 

節分で唱える言葉で国福鬼がある?

節分といえば「鬼は外、福は内」という掛け声が定番ですが、「国福鬼(こくふくき)」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。

 

一般的に、節分の掛け声として広く使われているのは「鬼は外、福は内」です。

一方で、「国福鬼」という掛け声についての情報は、歴史的記録や民俗資料の中では確認されていません。

 

検索結果や文献にも明確な記載がなく、一般的な節分の習慣として用いられているとは考えにくい表現です。

ただし、「鬼」を単なる悪としてではなく、地域によっては守り神や家を見守る存在とみなす文化も存在します。

 

たとえば、奈良県や秋田県の一部では「鬼は内」と唱える風習もあり、鬼を福の一部として受け入れる考え方が根付いています。

そのため、「国福鬼」という言葉がもし使われるとすれば、「国に福をもたらす鬼」や「鬼もまた福を呼ぶ存在」といった意味を意識的に表した造語や地域独自の言い回しである可能性が高いといえるでしょう。

 

 

鬼は外は3回唱える?

節分の豆まきでは、「鬼は外、福は内」という掛け声が定番ですが、一般的には「鬼は外」を2回唱えることが多いです。

玄関や窓など、鬼が入ってきそうな出入り口に向かって豆を投げながら「鬼は外！」と2回唱え、次に家の中に向かって「福は内！」と呼びかけて豆をまく、という流れが基本となります。

 

「鬼は外」を複数回唱えるのは、家の外にいる厄や災いをしっかりと追い払うための意味が込められています。

ただし、地域によっては3回唱えるところもあり、さらに「福は内」も同じ回数唱える場合もあるのです。

 

たとえば、関西地方の一部では、より強く邪気を払うために「鬼は外！」を3回唱える風習が残っているところもあります。

一方で、「鬼は外」を唱えずに「福は内」だけを言う地域や寺院もあるのです。

 

これは鬼を悪としてではなく、家を守る存在とする信仰があるためです。

したがって、基本的には「鬼は外」を2回唱えるのが一般的ですが、地域の慣習や家庭の考え方に合わせて柔軟に行うことが大切となるでしょう。

 

 

福は内と鬼は外でどちらが先まとめ

豆まきの掛け声として知られる「福は内 鬼は外」ですが、実際には多くの地域で「鬼は外、福は内」という順番が一般的です。

まず鬼を追い払い、続いて福を招き入れるという流れが自然で、厄を外へ、幸せを内へ導く意味が込められています。

 

ただし、地方や神社によっては「福は内 鬼は外」と逆の順番で唱えることもあり、その背景には地域独自の風習や信仰が関係しています。

このように、「福は内と鬼は外ではどちらが先なのか」という疑問には、地域の文化や歴史が深く関わっているのです。

 

節分の掛け声を知ることで、その土地の風習や人々の思いに触れることができるでしょう。